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かっこ21

二次創作の妄想ブログ。あらゆる物に関係なぞあるわけない。

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暴力表現があります。
苦手な方はお控えください。
その形のよい唇を横へ引いて、真白い歯を少しのぞかせた。
彼はニコリではなくニヤリと笑って私を見ていた。
口の端からは赤黒い血がのぞいているのも構わず、口の形をとどめていた。
「君ね、反省という言葉、知らないの?」
踝をトンと苛立ったように床に落とす。
彼は嬉しそうにその音の方へ眼を向ける。
「知っているよ。反省。今まさにそれさ」
懲りた様子のない声。心なしか、どこか浮かれているような少し高い声だった。
私はその声を聞くたび、体中の血が逆流するような感覚を覚える。
だから、大っきらいなのだ。
私の手には何もない。クナイもカタナも。あるのは骨と皮と肉と筋。
それだけあれば、十分なのだ。
「反省、今しているんだね?」
「ああ、そうともっ!自分の行いを悔いて悔いて悔いて悔いて・・!!雷蔵に許してもらえるのなら、私はいくらでも懺悔をしよう!ああ!憎らしや!過去の行い!」
大げさに顔を歪め、目を涙で潤した。
しかし、口は相変わらずニィと笑っている。
「ふん、そう、そんなに悔いているの」
私も負けじとわざとらしく息を吐いた。
すると彼は一瞬頬を染める。涙で潤んだ眼は爛々と輝いた。
まるで私が息を吐くのを楽しみにしているかのように。
「あのね、知ってる?反省しているの人の顔はね、君のように元気な顔、してないんだよ?」
そう言いきると何も持っていない手を容赦なく彼の顔へと振り下ろした。
ゴツン。
かたい、骨と骨がぶつかる音だ。
彼はゴロゴロと転げていった。
しばらくせき込んだ後、ゆったりと体を起こす。
口からは先ほどよりも多めの血が滴り落ちた。
そして彼は、またニヤリと笑うのだ。
頬を染めて。
そしてその顔を見るたび、私の体の血は逆流して、酷く興奮する。

ああ、憎らしい顔。だいっきらい。
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  • HN:
    ビラ
    性別:
    女性
    職業:
    大学生
    趣味:
    ピアノ・読書・妄想
    自己紹介:
    ただの変態です。ただそれだけです。
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